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  • 執筆者の写真すえふじ小児科

ヘルパンギーナ・手足口病


先週ご紹介した『夏かぜ』。今回はコクサッキーウィルス、エンテロウィルスが原因となる2つの病気についてお伝えしていきます!

まずは、今シーズン一番の流行をみせているヘルパンギーナ

乳幼児のあいだで流行しやすい病気です。

☆特徴は、

38~40℃の高熱が2~3日続く。喉の奥に小さな水ぶくれできる。喉の奥にできる水ぶくれはかなりの痛みを伴います。食べられなくなるだけでなく、お水を飲み込むこともできず脱水になることもあります。よだれが多くなるのも飲み込むのが痛いという一つのサインです。

☆原因は、コクサッキーウイルスを筆頭に、原因となるウイルスが数種類あります。水痘、おたふくのように終生免疫を得る病気と異なり、何度もかかってしまう事もあります。

接触感染や咳などによる飛沫感染によりうつります。

よだれ、鼻水などの分泌物や便にウィルスは潜んでいるので、手洗いうがいは大切です!!

次に、手足口病。こちらも乳幼児で流行しやすい病気です。

☆特徴は、名前の通り、手のひら、足のうら、口の中に小さな発疹や水ぶくれができます。膝、肘、おしりにも発疹がでることも多く、熱は37℃~38℃程度でおさまることが多いです。大流行する年は大人にもうつることもあり、まれに髄膜炎や脳炎を起こす重症例もあります。

☆原因は、コクサッキーウイルス、エンテロウイルスによる感染症です。原因となるウイルスの種類(型)は多く、一度かかっていてもまたかかる事があります。

症状も似ていて原因となるウィルスも共通する2つの病気、治療やお家で気をつけて欲しいことも共通します。

☆対処の方法は

夏かぜのウィルスに対して、病気そのものを治す薬はありません。

自分でウィルスと戦い治していきます。

回復のためのポイントは、こまめに水分補給をすること。脱水を防ぎ、体力を保つことが大切です。

グッタリ感が強い、水分摂取量も少ないなどある時は、解熱剤で病気が治るわけではありませんが、高熱から1℃下がるだけでも体は楽になり、「水分がとれやすくなった」「熟睡できる」など、スムーズに回復するためのサポートをしてくれます。 

☆家庭で気をつけることは、

脱水がおきていないか??

口内の痛みがひどい時は食事、水分を摂るのに工夫が必要です。

口の中が痛いときは噛まなくても飲み込めるものが食べやすいです。

十分に水分をとるようにしましょう。オレンジジュースなどの柑橘系、酸味のあるものはしみやすいです。刺激物も避けましょう! 

プリン、ゼリー、アイスクリーム、冷ましたおじや、とうふなどがおススメです。

固形物を摂るのが難しいときは、牛乳や麦茶、味噌汁、スープ、イオン水、果物のジュースなどで水分と一緒に糖分、ミネラル分も補いましょう。口にできるものをなるべく多く飲むよう心がけましょう。

☆こんな時は受診を!

①喉の痛みが強く水分をあまり飲まないとき

②高い熱が3日以上続くとき

③元気がなくてグッタリしているとき

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